nishiko's kitchen

2017年2月生まれの息子のこと、好きな料理の事、思いのままに綴ります

自治体の子育て相談に行ってきた。

自治体の子育て相談に行ってきました。
こういった相談室はあまりいったことがなくて、
どうせ行っても教科書的なことを言われておしまいなんでしょ。
みたいに思っていたのですが、
今回の先生はとても知識と経験が多く、深く、本当に勉強になったので
記しておこうと思います。
先生とはいっても子育てが終えたおばちゃんとかでしょ、と思っていたのですが、
60歳くらいの男性のカウンセラー先生でした。
長年の中学校・高校での教師経験と現在はスクールカウンセラーを行っており、
青少年の問題にも常日頃接していらっしゃるようでした。
青少年の問題を掘り下げていくと、幼児期からのしつけや教育のゆがみが原因をなっていることが多く
幼児期というのが人格形成にとっていかに重要かということを語ってくださいました。

 


今回のテーマは「しつけ」と「メディアとの距離感」でした
ちなみに対象は4歳くらいまでの子を持つ親御さんです。
先生のお話しされていた内容をまとめます。

 

 


「しつけ」とはなにか
一般的にしつけが必要になるのは、イヤイヤがはじまる2歳ころとされている。
2歳児に関していえば、叱ってしつけるというのは必要ない。
2歳くらいの子供はまだ物事の因果関係が分からない。
したがって、「ダメ!」と叱られても、お母さんがなぜ急に怖い顔になったのか分からず、戸惑いや反感、あるいは怒りを感じるだけという結果に終わる。
そこで大切になるのが、言葉でしつけるのではなく、目で見て分かるようにお手本を示してあげること。
人間は、言葉にせよ行動にせよ自分で考えだしたものではなく、すべて誰かの言葉や行動をモデルにして身に着ける。
食事の仕方、衣服の脱着、排せつの始末など、子供はお手本を見て、それをまねて覚えていく。
できるようになるまで繰り返し教えること。
その時に「今すぐできるようにならなくてもいいよ」という気持ちを伝えながら、気長にコツコツを繰り返し教えてあげること。
子供が教えてもらったことを自分からするようになる日を辛抱強く待ってあげることが「自律性」を伸ばすコツ。
子供が親に叱られるからイイ子を演じたとしてもそれは「他律」であって、「自律」ではない
イイ子を演じている子供は「偽りの自分」を生きているので、いつか「本当の自分」との間に葛藤が生じて苦しむようになる危険性がある。
(先生の実体験からこの問題で苦しむ多くのこどもたちや青少年に出会ってきたとのこと)
自分からできるようになったときには、よく褒めてあげること。

 


○○はしたらダメだよ。と教えた場合は、同時に○○はしてもいいよ。としてもいいことをちゃんと伝えてあげる。
例)おもちゃは投げちゃだめだよ。こっちの柔らかいボールは投げていいよ。
してもいいことは見過ごされがちなので、意識して伝えること。


「メディア」との距離について
子供にスマホ・ゲームを与えるべきかどうか、いつ与えるか
先生の考えでは、与える必要はない。
近年のゲームは依存性が強いものが多く、非常に危険。
大げさな言い方をすると、子供にアルコールやタバコを与えているのと同じこと。
本来なら、法律で未成年は禁止にすべき。
テレビ・ゲーム・スマホは子供が静かにしてくれるので、親からしたら便利な道具ではあるが、メディアに限らず、なんでも便利なものには危険性があるということを認識しておいてほしい。


私の感想
常日頃、1歳4カ月の息子に対して、大声でダメ!を言いまくっていました・・・。
ちょっとシュンとして止めてくれるので、分かってくれたんだなと思っていたのですが、これ完全に「他律」ですね。
反省しました。
今はとにかく子供の気持ちを言葉で表して、お母さんは共感しているよ、という気持ちを示すこと。
それで行こうと思います。
とはいえ、自分からやるようになるまで繰り返し教えるというのは、相当の忍耐が必要ですね。
だって、やってもやっても無視され続けて、でも言葉で叱ることはできなくて、いつかマネしてくれると信じてやり続けるわけですよね。
もはや苦行・・・。
でも先生も言っていました。最近の育児書では育児は楽しくとかありますが
育児というのはしんどく辛いのが本当の姿であると。
あまり思い詰めて考えたくはないですが、
やはり人間の根幹を支える基盤ができるとされている3歳~4歳までは親も正念場と考えて、覚悟を決めてもいいのかもしれません。
とりあえず今日教わったことを実践してみて、上手くいかなかったことがあればまた次回に相談したいと思います。

メディアについては、私も時々考えていたテーマでした。
私もファミコンが全盛期だった時代の子供でしたし
ゲームは好きな方だったのですが、
最近のゲームの作りこまれ方は異常性を感じてもいます。
WHOでもゲーム依存が精神異常として認定され始めましたし。。。

ただ時代の大きな流れもありますのでスマホタブレット自体を子供に与えることはアリだろうとは思いつつも
ゲームやインターネットのコンテンツについては、親で厳しく監視する必要はあるでしょうね。
何をどうやって監視するのか、というのも難しいと思います。
このあたりは親の哲学になってきますね。
何を取捨選択するのか。
息子の成長とともに、主人とよく相談したいと思います。

今回先生がおっしゃった
「便利は危険性をはらむ」という言葉はとても印象的でした。
よくよく考えてみると便利と引き換えに失っているもの、かなりたくさんあるのではないかと。
手軽になんでも調べられるスマホのおかげで、本当は自分の知識で考えれば答えが出せることでも、分からないことはすぐに調べてしまうようになりました。
便利なものは、大切なことを見えなくしてしまう。
子供の五感を発達させていく上では、不便なものの方がいいこともあるはずと思います。

これからも便利なものは生活に取り入れていくつもりではいますが、
「この便利さと引き換えに見えなくなってしまうものは何?それは息子にとって必要なものではないのか?」
という視点は持っておきたいと思いました。